それから、僕らは恋人同士になった。
毎日のように、一緒に帰って
いろんなことを語り合った。
僕は、そんな毎日がとても幸せだった。
時にはケンカもしたけれど、必ず仲直りすることが出来た。
「これが愛の力だ!!!」なんて周りに自慢した。
人生にこれ以上幸せなんかあるのだろうか。とも思った。
でも、瑠璃の笑顔はもう二度と見れないんだ…―

7月27日。僕らの記念日。そして、瑠璃の命日でもある。
二回目の記念日、僕らは海に行く約束をしていた。
待ち合わせ場所に行く途中で、瑠璃は………
死んだんだ……―――
僕は、泣いて泣いて、しばらくは何も考えられなかった。
食べ物も喉を通らなかった。
泣きたくなった時には、瑠璃の持っていたプレゼントの中に入っていた手紙を読んだ。
でも、それは逆効果で僕の涙を誘った。
その手紙は、今も大事に中学の制服の中に入っている。
それ以来、恋愛をしないと決めた。
そして涙を見せないと決めた。
命日には、必ず瑠璃のお墓に、瑠璃が好きだったスイートピーとスミレの花束を持っていく。
「愛してる」と書いたメッセージカードを中に入れて。
そして、今年ももうすぐ僕らの記念日がやってくる。