片切 光くんへ

私、糸瀬瑠璃です。
急に手紙なんてビックリしたかな…?
でもね、私は光くんにどうしても伝えたいことがあるんだ。
聞いてくれる?
あのね、まだ一回しかあったことないのにこんなこと言うのおかしいかもしれないけど、
私、光くんが好きになったみたいなんだ…。
急で、とっても迷惑だってわかってるけど、どうしても伝えたくって。
光くんはこの手紙を読んでビックリしているかな?
その前に、光くんに届いているかな?
私の思いが届いているといいな。
返事待ってます。
ruri-0906####@
0*0-251*-39*7
糸瀬瑠璃より


丁寧な文字で書かれていた。
でも、最後の方は字が震えていた。
そこには、瑠璃のメールアドレスと電話番号が、心細そうに刻まれていた。


何故僕は泣いているんだろう?

どうして涙を流している?

頬を伝うこの思いは一体何?


どうして心が痛いの…。


この感情は一体何?


――一体いつまで泣いていたのだろう。
目の下には涙のあとがついていた。
しばらく泣き続けて、僕は今日の夜に瑠璃にメールしてみることにしたんだ。