キーンコーンカーンコーン…

授業開始のチャイムが鳴る。
数秒後に、科学の山野先生が三組の教室に入ってくる。
先生が入ってきてからすぐに挨拶をして、僕は椅子に腰をおろしながら、ポケットの中のピンク色の封筒を軽く握った。
すると、僕の中に不安と妙な緊張感がわき出てきた。
椅子に座って、一回深呼吸をしてから封筒を開いた。
僕は、手紙を見るのが怖かった。
サクラの模様の美しい便箋には、可愛らしい文字でこう書かれていた。