僕が流した涙は、瑠璃色の空に反射してキラキラと輝いていた。
啓や、悟や、瑠璃や、宮崎から見たら不思議に思っただろうね。
「片切…?どうかした?大丈夫か?」
啓はそう言って僕を慰めてくれた。
「何か悩みがあるなら俺にいいや!」
悟はそう言って僕を慰めてくれた。
「ご注文はいかがなさいましょう?光さん。」
笑顔で瑠璃が言ってくる。
敬語口調なのが、何か可笑しくて笑ってしまいそうだった。
瑠璃なりに僕を元気づけようとしてくれたのだろうか。
そう思うだけで心があったかくなった。
僕は涙を拭って、瑠璃の方を向いて、笑顔で言った。
「…じゃあ……そうだな…レモンティーで。」
僕は涙声だったかもしれない。
情けないなぁと思った。
瑠璃は僕のこと泣き虫だなって思ったかな。
でも、瑠璃は目を細めて笑って、
「かしこまりました。」
と言った。
数分後に頼んだレモンティーが運ばれてきた。
鼻をすすって、レモンティーを口に運んだ。
ほのかに酸っぱいレモンの香りが身体中に広がった。次に甘さが広がった。
レモンティーはとても美味しかった。
そして僕は、ふと空を見た。
見上げた空はあまりにも美しくて、思わずまた泣きそうになった。
透き通るような瑠璃色の空を、一生忘れることはないだろう。