カフェにつくまで、僕たちはいろいろな話をした。
恋愛の話、それからこの前実施されたテストの話。
二人の恋愛話を聞いていると、なんだか胸がいたくなった。
そのとき僕は、啓と悟に瑠璃の出来事を話した。
啓はもともと知っていたから何も言おうとはしなかった。
悟は「辛かったねぇ…」と何故か笑顔で、僕を慰めた。
ちっとも嬉しくはなかったけど。
正直、今日出来たばかりの友達に僕の気持ちがわかってたまるかよ。と思っていた。

・僕の気持ちなんて、誰一人わかってなんてくれないんだから・

そして、歩くこと約20分。駅の前にある小さなカフェを発見した。
灰色の屋根をみて、心が曇っていくような気がした。