それから数日。

家の前には、毎日のようにリムジンが止まるようになった。

玄関の前にはいつもの彼の姿。


「おかえりっ!」

ニカッと笑顔で挨拶してくる彼。

無視して通りすぎる。

少し冷たいようにも思えるけど、もう、関わりたくない。

ガチャッ。

今日も、同じ、いつもと同じ。

彼はいつになれば来なくなるのだろうか、

私と話すまで?

だったら話せばいなくなるの?

それとも本当に用があって毎日来てるの?

んー。そらなら挨拶より先に話してくるか。

分からない。彼は何なのか全くわからない。

「はぁっ。」

大きなため息が出てしまった。