俺は私立北条学園に通い始めることになった中等科1年、北条拓也（13）だ。


俺は正直言ってこの学校には通いたくなかった。

なんたって親父が校長で、祖父が理事長やってる学校だ、こんな学校行きたくなんかない。



「入学式サボろっかなぁ〜〜」



俺は学校を抜け出して最寄り駅のホームでプラプラしてる。

何人か前を同じ制服を着た人が通り過ぎてゆく。




「あぁ〜学校行くかぁ〜。行かないとめんどそうだし…ハァ…」




ふと俺が立ち上がった時、、、













綺麗なサラサラの栗色の髪。







純粋で汚れを知らないような美しい瞳。












一言で言うと美しかった。

まるで目の前に天使が現れたのかと思った。







ドンッ！！






気づいたらいつの間にか彼女目の前にいた。







「っーーーーー痛っ。」








「だっ、だっ、大丈夫？」





自分でもよく分からなかったが、いつの間にか俺にぶつかって尻餅をついた彼女に手を差し伸べていた。







「あっ！大丈夫です！ありがとうございます！すいません！じ、じゃあ、！」









「あっ、うん。」








彼女は慌ててカバンをかかえて飛び出して行ってしまった。







何処のどいつだ、、いつかまた会えたらいいな。

俺はそんなことをのんきに考えていた。







ふと、足元を見たときなにかが落ちていることに気がついた。







学生証……？






パラッ。






【有山柚花 雅が丘女学園中等科1年】




俺の学校のとなり？

















「もしかして、さっきの、、？」











とりあえず持っとくか、






さっと俺はポケットに学生証を入れて 学校へ向かって歩き出した。