「まーってー。あと5分!」



漫画でありそうなセリフを言う妹は手でパーをしながら言った。



「あーもう、遅れても知らないよ!」



お母さんは呆れたように言った。



「あ〜あ、如月先輩今日はもう朝練終わっちゃうかもな〜?」



と私は知りもしないことを独り言のように行ってみる。



と……



美緒はソファからバッと飛び起き急いで洗面所に向かって行った。



その『如月先輩』というのは美緒が通う学校の3年生でサッカー部のエース。



美緒は毎朝その先輩の朝練の様子を見ている。



ドタバタと走り回る音が聞こえる。



「はぁー。」



私はそれに呆れて一つため息をつくと、



「ごちそうさまー。」



席を立って食器を片付ける。



そしてそのまま洗面所の方に歯磨きをしに向かう。



美緒は髪を整えてる最中だった。



そんなにしてまで好かれたいなんて、男のどこがいいんだかね〜。



私はそう思いながらとぼーっとしながら歯磨きをした。



「行ってきまーす!」



私より後に起きたはず美緒がもう家を出ていった。



私もそろそろ行かなきゃ。



そう思い私も家を出た。