するとすぐにお父さんの帰ってくる音。
私は息を潜める。
久しぶりだしなんだか怖い……
お父さんが帰ってくるの何日ぶりだろう…
「優衣ー?」
………バレた。
「はぁーい」
私は仕方なく部屋から出てお父さんの前に姿を見せた。
「お帰りなさい」
「ああ。いるなら早く降りてきなさい」
「ごめんなさい」
お父さんは私に小言を言うとリビングに入り、スーツを脱いでいった。
私はお父さんにお茶を出すとその場から離れようとしたが、お父さんがそれを許してくれなかった。
「どこに行く」
「へ、部屋に…」
「……勉強はしてるのか」
「うん…」
「……」
「……」
そしてしばらく沈黙が続くと、お父さんはシャワーを浴びに行った。
はぁ…
なんだか疲れちゃうな。
お父さん、よく帰ってこれるな。
とお父さんの神経を考えていると、カラになったコップを見る。
……自分で飲んだものくらい片付けてよね。
私はそのコップを片付けると簡単に食べ物を作り置いて部屋に戻った。
……正直、どうやってお父さんと接したらいいかわからない。
私はベッドに横になると、そのまま寝ってしまった。