「優衣~寒いよ~」 「そうだねぇ、寒いねぇ」 「いつになったらあったかくなるの~」 「春になるまで我慢だねぇ」 「……ばか!」 そんな理不尽な。 「花音、やめてよ~」 クイッと口角を無理矢理あげる。 「はいはい、猫かぶりは大変だもんね~」 「花音?」 ギロりと誰にもバレないように花音を睨む。 「…ごめん」 「いいよっ」 そしてまた笑顔を貼り付ける。 私の3年間の努力が水の泡になる…。