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「あ……雨………」



それから1週間。


白木さんは毎日隼と登校して帰りも一緒。

まともに隼と2人で話せていないし、過ごせていない。


それに休み時間のたびに来る。



……1年生と3年生の教室が近いなんて……



ああ私、今すごく醜い。


私は朝登校してきてそのまま保健室に来た。


花音に隼たちには内緒にしてもらって、休みということにしてもらっている。




「ふぅん、白木楓ちゃんねぇ」


ハルちゃんがそう言って私にレモンティーを入れてくれた。



「私すごく醜い。こんな風に思っちゃう自分が嫌。」



私は窓の外で降り始めた雨を眺める。



雨……


隼と契約じみた事をした日を思い出す。



「人間って、醜いわよ」




そんな私の後ろから、ティーカップを二つ持ったハルちゃんが声を出す。


私はハルちゃんから一つティーカップを受け取ると2人で窓の外を見た。



「綺麗だけで出来ていたら、きっとみんな死んじゃう。


醜い部分があるからこそヒトは生きていけるのよ。



ヒトって所詮、そんなものよ。



なんて、何言ってるのって感じだけど」







ハルちゃんの落ち着いた声が頭に響く。