「明日から冬休みかぁ…」


自分たちが思っている以上に時間が過ぎるのは早い。

「優衣、冬休みより気にすることあるでしょ!」

「え?何?」

お昼休み。

花音と2人でこうしてお弁当を食べるのもあと少しだと思うと寂しい。

「クリスマスだよ!クリスマス!!」

そうか、クリスマスかぁ……

「クリスマス!」


すっかり忘れてた!!!


「もー馬鹿。
冬休み入るけど、もう明後日はクリスマスだよ?」


花音が呆れながらそう言う。


「隼くんとクリスマスの話した?
一緒に過ごそうって」

「いや、別に……」

お互い受験で忙しいし…


「はぁ!?何言ってるの!?
デートの約束でもしときなさいよ!」


花音…落ち着いて。


「だってお互い勉強あるし…」

「勉強より大事!
一年に一回しかないイベントを好きな人と過ごさないで何をするの!?」

「それは……」

わからないけど。

「私にはいないから悔しいって言うのもあるけど、やっと2人がちゃんと"恋人"になったんなら尚更大事にしなきゃダメだよ」

花音はそう熱く言うが。


クリスマスなんていままでなんとも思わずに過ごしてきたからな……


今更ドタバタしてもな……


「優衣、今日デートの約束すること!
で明日はプレゼント選び!付き合ってあげるからいくよ!」


「…………はい」



私は花音の押しに負けて返事をしてしまった。