「小馬田さん。おはようございます」



「あっ、お、おはようございます…」




私が中学校に来てからもうすぐ2年目に入りそうな、まだ肌寒い春……




3年生の先輩方はもう卒業を迎え、2年生と1年生しか居ないため、体育館もスカスカである






いつもの時間に教室に入ると、学級委員長が挨拶してくれた



とっさにおはようございますと話したものの、今のまだドキドキと心臓が鳴り止まない






いつになったら友達と呼べる人が出来るのだろうか?






そんな疑問が頭をよぎる





頭を振ってそんな事を忘れようとする







落ち着いて椅子に座る
















何か、こう…不思議な事、起きたりしないかな…?







ギュッと机の中から出した恋愛小説を握る













そんな夢みたいなこと、考えるくせに





……体はうまく動かない