中山さんが、新選組を抜け出てから

物騒な事件が増えた


疑いたくもなる


なにせ、斬られた人は皆それ程強くない




「サクタ 幹部会議に出席しろ」




議題は、中山さんってとこか…





勢揃いした幹部の中に、ポツンと座る


「先に言っておきますけど
私は、中山さんの行きそうなとこ
知りませんから!」


「なんだよ!今、聞こうと思ってたのに!」


土方さんが拗ねる



「サクタ君 同じ道場だったんだよね?」


「はい」


「なら!少しは、心当たりがあるのでは?」


山南さんと近藤さんが身を乗り出す


困った…


これは、連帯責任って奴だ


「道場のことは、あんまり記憶にないらしい
良い思い出じゃねぇみたいだ」


思わぬ助け船に、土方さんを見る


「中山さんのことですけど…
巡察の道知ってるので、時間帯とか
少しずらしたりできませんか?
そしたら、遭遇するかなって…
すみません…出過ぎたことを言いました」


「名案だよ!良い策だ!」


近藤さんが、誉めてくれる


調子のってもう一つ


「小芝居して、罠にかけるのもいいかと」


「あ?」


土方さん…怖いから!


「私が、女装して誰か襲ってくれたら
くるんじゃないかなって!」


「おめぇ 懲りてねえな」


「いや…だって!助けに来るでしょ?」


「ぷふっ 真結!女装って!
元は女の子なのに!あははっ」


「宗次郎!!」


笑い転げでる沖田さん→宗次郎を睨む

幼名らしいけど、近頃はずっと

宗次郎と呼んでいる




「サクタ君 君は、とても勇敢だ
しかし、今回はダメだ!」


近藤さんが真面目にNOをつきつけてきた


「はい」