緊急に幹部が集められる

議題は、私…



「え!読み書きどころか刻限もわからない
嘘でしょう!?」

沖田さんが目を見開く



「よっしゃ!!俺の勝ちだ!!」

原田さんが喜ぶ



「頭打って、記憶なくなるのか?」

永倉さんは、首を傾げる



「永倉君は、いつも打ってるのにな!?」

藤堂さんが、意地悪に言う



「本当に覚えられないのかい?」

山南さんが、斎藤さんに問う



「全くダメですね」

斎藤さんが答える



「可哀相に!不便だね!!可哀相に!」

近藤さんが、哀れむ



土方さんに至っては、無言







辛すぎる





「あの…記憶がないだけで
刻限とか、教えて貰えれば覚えますから」



じゃあ、試しに!と、山南さんが
教えてくれた説明が、すごくわかりやすい



「なるほど!!よくわかりました!!!」



時計なくてもこれなら大丈夫!




「お前… 何者だ?」



大喜びの私に、土方さんが怖い声で言う



「記憶ないので、何者かと言われても」

「まさか……長州の者じゃねえよな?」

「長州……って、なんですか?」


「話にならねぇな…」



土方さんの不機嫌なこと…



ん?



でも、私をここに入れたの土方さんじゃん



皆の目を見て、確信



私… 長州とやらの疑いをかけられている



「間者にしちゃあ、あんまりだろ」


「かんじゃ……って、なんですか?」