「なかなかだな… サクタといったか?」

「……はい」



ゾクッ とした





声を掛けて来たその人を怖い…と、思った

その瞬間

ガシッと手首を掴まれた


「イッ!」


痛い!!!


痛みの方に耐えながら、その人を睨む


「気に入った」

「へ?」

「来い」

「え?」

「土方、少し借りるぞ」

「借りるって!!芹沢さん!!」



どうやらこの人、芹沢さんというらしい



困惑する土方さんの顔を見ながら
グイグイと引っ張られ、痛む手首が
ちょっと心配になる


心配といっても


手首を怪我して、佳乃が怒る心配の方








「梅!!」

「はぁい」

「コイツの手当てを頼む!」



予想外の事に、なすがまま…

へぇ… 湿布みたいなのあるんだ



「ありがとうございます」

「梅、少し外してくれ」




綺麗な人… いいにおいしたな



「サクタ…」

「はい」

「お前、女子だろう?」

「はい」





と、返事したら

とんでもなく豪快に笑い始めた