ぎゅーっと抱きしめてくる悠くんの背中に腕を回す。 あったかいな… たまに忘れてしまいそうになる。これが期間限定の恋だということを。 最初の頃はすぐその事を思い出して一線引いてたのに。 私、いつの間に… 「悠くん」 「なに?」 不思議そうな悠くんを見上げ、その瞳を見つめる。 少し色素の薄い目に日が当たったキレイな黒髪、とても端正な顔立ち。 「…莉咲?」 ずっと黙っている私にしびれを切らした悠くんが少し顔を近づけてくる。