教室に二人して静かに入ると、教室は相変わらず賑わっていた。

(よかった、すごく安心する)


「莉咲、どうなった?」

「はなちゃん、付き合うことになったよ」

「そっか、そっかそっか」



「…これって喜ぶべきかな?」

少しの沈黙のあと、はなちゃんが苦笑いしながら私を見るから、二人して笑ってしまった。


「うーん、でも私は一応嬉しい…よ」

「莉咲かわいいっ、もう、莉咲を泣かせることがあったら私の出番ね!」

腕組みをして戦闘態勢のはなちゃんに

「はなちゃんの方がかわいいよ」

と言うと、ちょっと頬を赤らめて照れ始めるから乙女だなあ、なんて思ったりして。