あの日から数日だったけど
未だに彼は見つからない。




彼と出会った場所に行っても
乾いた砂だらけのハンカチが落ちていただけだった。



「金髪なんて目立ちそうなのに...」





なんて落ち込んでいる実里。





「ほんとにいたのか~?

幽霊でも見たんじゃね?」




なんてゆってる健。





本当にそうなのかもしれない。





だってあれから一度も見かけてないもの。







「はぁ...」





ふと、ため息が零れた。





「恋...だね」





こちらを見て微笑んで言う実里。





恋...?


そんなの.....





「あるわけない」




健くんよ、それは私のセリフだよ?





実里はまた たけちゃん!なんて怒っているけど
健の言う通り。





「うん、私もないと思うな」




だってたった一度会った人だよ?

何にも知らないし。






知ってるのは顔だけ。