‪〜高校二年の冬〜‬


‪「ねぇ!知ってる!?」‬

‪それは私がお昼休みにトイレに行っている時だった‬




‪ドアの外で女の子たちが興奮したように話している‬


‪「三年の伏屋佳奈っているじゃん?妊娠したらしいよ!」‬





‪《ガシャンッ》‬


‪私はトイレを出ようとして片手に持っていた携帯を落とした‬



‪「佳奈ちゃんが、妊娠?」‬

‪ぼそりと呟く‬




‪「マジで!相手は!?」‬


‪「そりゃ、彼氏でしょ!」‬



‪っっっ......‬

‪涙が溢れた‬



‪そのまま私はしゃがみこんだ‬




‪妊娠‬

‪一気に現実を見た‬



‪そうだよね、だって二人は付き合っているんだもん‬