「着付師さんがさ、あえてお前たちの着物の色に似た帯にしてくれたんだ」
私の考えてることなんてお見通しと言わんばかりに、たっちゃんが教えてくれた
「すごいね!さすがプロだね!」
愛菜は感動している
「たっちゃん、髪の毛、いつもと違う」
何故か動揺している自分
よく分かんないけど、17年間一緒に過ごしてきたたっちゃんが別の人のように見えた
「そうそう、セットもしてくれたんだ」
たっちゃんはくせ毛で、いつも軽くワックスでセットしているだけ
あっと言う間にセットも終わるんだけど、くせ毛を生かして軽くパーマをかけてるような髪型なのがトレードマーク
だけど今は違う

