「優梨!遅いよ!」


あのあと飛び出してきたものの、知らない土地にもちろん土地勘のない私は迷うに迷ってホテルに戻って来た



「荷物まとめといたから!」

「愛菜っ、たっちゃんどこか知らない!?」


もうホテルのロビーにはみんなが集まっている

けどたっちゃんが見当たらない




「え?竜也なら「優梨?」

「あ、たっちゃん!」



愛菜の声を遮るように、後ろからたっちゃんが現れた





「どーした?」

たっちゃんから向けられる笑顔に違和感がある



それはたっちゃんを傷付けた証