恋人繋ぎじゃないけど、優しく。 でも、しっかりと握られた手。 そこに熱が集中する。 は、恥ずかしい。 隣をチラリと盗み見る。 蛯原くんは涼しい顔だ。 そりゃあ、そっか。 あたしのこと、なんとも思ってないだろうし。 少しだけ先を歩く蛯原くんと、恥ずかしくて下を向いて歩くあたし。 リードするつもりがリードされてしまった。 この前と同じじゃんかっ! うう、こんなんで今日やっていけるのでしょうか……? もうすでにキャパオーバーになりそうだよ……。