「うん、大丈夫!」 「……何が?」 何って……。 「服が……って、え?」 後ろから声をかけられたあたしは振り返る。 「蛯原くん!」 「ごめん、遅れた」 蛯原くんの言葉がこの前と似ていて、笑いそうになった。 まだ10分前だよ? 「遅くないよ!むしろ早いねっ」 あたしはニッコリ笑った。 「ならよかったけど……つか、服がどうしたって?」 「?」 服? 「あ、えと、洋服、似合ってるか心配で……」 なんか、恥ずかしい。