「っと……悪い」 後ろの人に押されたらしい蛯原くんは、あたしの顔の横に手をついて体勢を整えた。 「だっ、大丈夫っ……?」 かっ、顔が近い……!! すぐ目の前にある蛯原くんの綺麗な顔。 「すげぇ押されるんだけど……ごめん、我慢して」 そう言って離れる蛯原くん。 「あ、あたしは大丈夫だよっ……蛯原くんこそ我慢してないっ?」 なんか、すごく申し訳ない。 「俺は大丈夫だけど……あ、ちょっと無理」 「え?」 そう言った途端、また押されてしまったのか、あたしと距離がさらに近くなる。