あたしはこれからもきっと、そんな優しい遥くんに、振り回されていくのです。
唇が離れた後、あたしは遥くんを見上げる。
「ねぇ蛯原くん……また、いつもみたいに言ってもいいかな?」
前みたいに、遥くんのことを名字で呼んでみる。
そして……満面の笑みで。
「あたしと恋、しませんか?」
いつもの告白の言葉を遥くんに伝えた。
「ふっ……喜んで」
少し驚いた顔をした遥くんは顔を綻ばせて……そう返してくれた。
……そんなあなたに、あたしは夢中なんだ。
あたしと恋、しませんか?~偽りのお見合いを~fin.
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