「うぅ、悔しい!」




最初から上手くできるわけないんだけども。





「うーん、もうちょっと……こう」




悔しがるあたしの後ろについて、一緒に投げてくれる遥くん。







……な、なんかコレって、遥くんに後ろから抱きしめられてるみたいで、照れる。





しかも顔が近いし。





「ほら、真っ直ぐ行くだろ」





「……」





顔が赤くなりそう。





「沙綾?」




「へ?あ、ごめんなさい、聞いてなかった……」





遥くんが近すぎて、集中できない。





その後、なんとか人並みに投げれるようになったあたしは、着々とスコアを伸ばしていき……。