次の日。 「お、おはよう、遥くん……」 支度を済ませたあたしは遥くんの部屋に来ていた。 「……おはよう」 遥くんは少し眠そうだ。 「昨日は、ごめんね。お母さんから聞いた」 途中で寝てしまったあたしを部屋まで連れて行ってくれたこと。 あたしがずっと手を離さなかったこと。 「別にいいよ、面白かったし」 「え!?面白い?」 面白いって、何が? 「うん、沙綾の寝顔が」 「っ!?」 は、恥ずかしいッ! 寝顔見られてたなんて……。