「え?」




え、何。





電話越しなのに心読まれすぎてて、怖いんだけど。





『その前に、沙綾はどうしてる?ちょっと見てみてくれない?』




そう促されて俺はベッドに近づく。





『寝てないかしら?』





俺が沙綾のところへ戻ると、小さく寝息が聞こえた。





顔を覗き込むと、すやすやと無防備な寝顔。





「……寝てますね」





『やっぱり……沙綾寝てるかもって思って遥くんに電話したのよ』





沙綾のこともお見通しなのか。





さすがだな。





『うーん、でもどうしようかしら?まさか、本当に寝てるとは思わなかったし』