「ってそんなことより、何かあったんですか?」




これ以上深く聞かれる前に話を変える。





『あら、逸らされちゃった。パーティー早く終わりそうだから、沙綾を戻らせて大丈夫よ、って伝えたくて』





まだそんなに時間経ってないのに、もうパーティー終わんのかよ。





「え、もう部屋に戻らせていいんですか?」





早いと思う気持ちを抑えつつ、そう問う。





『ええ……だから、沙綾に伝えてもらえないかしら?』





なんで俺に電話したんだ……なんて思いながら、分かりました、と言う。






『今、何で俺に電話したのか、って思ってる?』