「は、恥ずかしすぎる……」 「楠木?何でうつむくんだよ?」 うつむいた楠木にそう問いかけると、それには答えずに持っていた枕で自分の顔を隠した。 そんな楠木に、俺はトントン、と肩を軽く叩く。 「……どうした?」 平静を装うけど、笑ってしまいそうだ。 「うつむいたままでいいから、枕だけ取れば?それじゃ、苦しいだろ」 俺は枕をちょっとだけ引っ張る。 最初は離さなかった楠木だけど、苦しくなったのか少しだけ枕を顔から離した。 「……」 「……」