「じゃあ、遠慮なく……ていうかこれ聞くのすごく恥ずかしいんだけどね」
「恥ずかしい?」
あたしはコクリと頷いた。
「あたしが那智の姿で遥くんとデートしてる時、遥くんはどんな気持ちだったのかなぁ、って」
うわぁ、聞いてて恥ずかしい。
てか、これ聞いた時点で隠れたくなってきた。
「どんな気持ちって……必死に俺を騙そうとしてて可愛いな、って思ってたけど」
な、何それ!
必死に騙そうとしてて可愛いなんて……ちょっと複雑。
「あたし那智のこと色々言っちゃってたよね!?」
そう聞くと、遥くんはいきなり笑い出した。

