ベッドの枕をギュッと抱きしめる。
あの少し甘えたような声をで言われたらもう、断ることなんかできない。
その後、蛯原くんはしっかりと、あたしと手を繋いだままで。
あの時は緊張感ハンパなかった。
ていうか、あれが1番気になる。
ほらあの、英語で言ってくれたやつ。
「君を奪いに来た、って!」
多分そんな意味だよね。
「これこそヤバい……なんかカッコよすぎるんですけどっっ!」
「……何が?」
「何がって、蛯原くんが……え?」
あたしは勢いよく振り向く。
そこには、お風呂上がりの蛯原くんが立っていた。
あわわわ、なんか色っぽいぞ。

