「えっ!?そんなの悪いよ!」
「いいから、コレ掛けてくれたんだろ?それのお返しだから」
自分に掛けられているブランケットを指差しながら言われる。
あたしはしぶしぶタオルを手渡す。
「あっち向いて」
もうこれは、蛯原くんにしてもらうしかない。
「お願いします」
あたしがそう言うと、うん、と言ってあたしの髪の毛を拭き始める。
「ブランケット、ありがとな」
「ううん、寝てるの見てたら、何か掛けたほうがいいかなって思っただけだから」
「……寝てるの見てたの?」
うっ……。
つい言ってしまった。
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