お風呂から出たあたしは、蛯原くんのいる部屋に戻る。
「蛯原くん、上がった……よ?」
あれ?
見回すけれど、姿が見当たらない。
どこに行っちゃったんだろう?
そんなことを思っていると、すーすー、何か小さな音が聞こえた。
「ソファーの方から?」
あたしは音を立てないように、ゆっくりとソファーに向かう。
「ぁ……」
そこには、すやすやと眠っている蛯原くんがいた。
あたしは、屈んで蛯原くんの顔をまじまじと見てしまう。
いつもカッコいい蛯原くん。
だけど、気を許した寝顔は、あどけなくて……。
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