「一応なんかあった時、そっちの方がまだ安全だろ」 キュン。 蛯原くんの気遣いに、胸が高鳴る。 なにそれ優しすぎる! 「ありがとう……蛯原くん」 あたしが笑みを浮かべてそう言うと、蛯原くんはこれまた優しげに微笑んだ。 「これからどうする?もう遅い時間だし……そろそろ風呂入る?」 「うん、じゃあ、蛯原くんお先にどうぞ」 あたしより疲れてるだろうし。 そう言ったけど、蛯原くんは軽く首を振った。 「楠木が先に入れよ。俺はシャワーだから後で入る」