流されるまま、あたしはお母さんとお父さんの間に座る。 相手の人は……メガネかけてる人だったよね。 「沙綾、ご挨拶して」 挨拶したら、もう……逃げることは出来ないんだ。 蛯原くん、この部屋に来てくれないかな。 だって、君を奪いに来た、って言ってくれた。 だから、ヒーローみたいになんて……甘い考えが頭に浮かぶ。 「は、初めまして……」 ああもう、あたしはなんてバカなのだ。 そんなの、ありえないのに。 全く、本当に未練がましいな。 こんなんでやって行けるのかな?