「I have come to take you away……って言ったら、なんて答える?」
え?
言われた言葉を戸惑いながら頭の中で繰り返す。
I have come……to take you away、だっけ?
えっと、なんて返したら……。
「なんてな。冗談だよ、気にすんな」
き、気にすんなって言われても……!
気になるものは気になってしまう。
あたしだったら……。
「さ、もう行った方がいいよ。結構時間食っちゃったし。相手待ってるんじゃないか?」
蛯原くんは立ち上がる。
そして、あたしも立つように促す。
「……OK, please take it away.」
立ち上がった瞬間、あたしはそう呟いた。

