「ちょっと緊張してしまって……外の空気を吸いたいんだけど、いいかな?」 「外の空気?そうね……よろしいでしょうか?」 「もちろんです。ここの料亭のお庭はとても華やかで綺麗だと聞きました。沙綾さんもぜひ気にいるかと」 そうなんだ……庭の方に行ってみようかな。 「それに今回は、こちらの不注意ですので……申し訳ありません。早く来るように言っているのですが……」 あたしは、大丈夫です、と言って微笑んだ。 「では、お庭の方に行ってみます。少ししたら戻りますので」 そう言って、あたしは外へ出た。