とうとう、お見合いの日がやってきた。





それと同時に、今日から冬休みだ。





「沙綾、どうしたの?うつむいて」





「……ううん、なんでもない」






決意は固めたけど、やっぱりまだ気持ちが残っちゃってる……。





そんなすぐには消えてくれないかぁ。





もう、未練がましいな、あたし。





「さ、ここの部屋よ。しっかりご挨拶してね」





お母さんはそう言うと、ピタリと止まった。





「そうだった。沙綾に相手の方の写真見せてなかったわ。お父さん、持ってる?」





「写真?あぁ、ここにあるよ」





お父さんがあたしに写真を手渡す。