……絶対に諦めなきゃいけないね。
自分から別れを告げたんだから。
「ごめんなさいっ……ごめんなさい」
蛯原くん、あたしのこんなバカなことに巻き込んでしまって、本当にごめんなさい。
そんなことを考えながら、ただひたすら走る。
ヒールだから走りにくい。
歩みを進めるたびにカッカッ、と耳障りな音がする。
でも、そんなもの気にならなかった。
気にする余裕もなかった。
……あたしの目からは、涙が止まらず溢れていた。
こんなことになるなら、最初からしなければよかった。
後悔してしまうなら、やめておけば。
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