あたしと恋、しませんか?






「わぁ、景色キレイだね」





夕方の少し暗い時間。





徐々に園内のイルミネーションがライトアップされていく。





「よかったな、楠木」





「うん、乗れてよかった」





蛯原くんは優しい顔であたしを見る。





「ねね、蛯原くん……今日は楽しかったですか?」





あたしはゆったりとした口調でそう尋ねた。





楽しんでもらえてたらいいんだけど。






「ん、結構楽しかったよ」






少し微笑んで言ってくれる蛯原くんは、夕日の中で輝いていた。






「なら良かった!あたしだけ楽しくて蛯原くんがつまんないって思ってたら嫌だったから」