「そりゃ、蛯原くんのことは大好きですよ。でも、決まったことだからしょうがないもん」




それに、あたしが好きでも、蛯原くんはあたしを好きではないし。






あたしの一方的な片想い。








……両想いになることのない。





「もし、もしだよ?蛯原くんがあたしを好きって言ってくれたら……頑張るよ?」




「……」





「待って!そんな顔しないで!」




何言ってんの?みたいな顔をされて、慌ててそう言う。




「じゃ、教室戻るか。話はそんだけだから」




「うん……」





残念だけど、やっぱり好きにはなってくれないよね……。