國比呂少年怪異譚・第二夜

「ふざけんなよ。誰か俺達を尾けてやがんのか?」

「近づかれてる気配はないよな。向こうはさっきからずっと同じぐらいの位置だし」

Aが言うように、森に入ってからここまでの20分ほど、俺達とその音との距離は一向に変わってなかった。

近づいてくる訳でも遠ざかる訳でもない。

終始同じ距離を保ったままだった。

「監視されてんのかな?」

「そんな感じだよな……カルト教団とかなら、何か変な装置とか持ってそうだしよ」

音から察すると、複数ではなく、1人がずっと俺達にくっついてるような感じだった。

しばらく足を止めて考え、下手に正体を探ろうとするのは危険と判断し、一応辺りを警戒しつつ、そのまま先へ進む事にした。