國比呂少年怪異譚・第二夜

その時、じいちゃんの声が聞こえた。

「いかん!國比呂!ここはもう駄目だ!逃げろ!外へ逃げろ!」

「じいちゃんっ?」

切迫したじいちゃんの声。

思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。

また声がする。

「國比呂!何やっとる!逃げぇっ!」

もしかして、八尺様が? 

僕を守ろうとしたじいちゃん達を襲ったのか?

どうしてか分からないけど、そんな気がして、同時に全身に鳥肌が立った。

ふと隅の盛り塩を見ると、それは上の方が黒く変色していた。

思わずお札を握り締め。

「じいちゃん!」

部屋から飛び出してしまう。

それが誘いとも知らずに。