ある日、いつもの様に病室で本を読んで居るとドアが勢いよく開いた。

「はろーーーーーん!!!」

誰だよ。って感じと驚きと…ソレから……色々な感情が混じった為に、戸惑いを隠せずに居た。ソレを見ると同じ歳くらいの人は口を開いてこう言った。

「あはは、昨日会わなかった???」

笑って問う少年に対し、私はテーブルの上にあった紙とペンで字を書き始める。不思議そうな顔をしていた少年は、何か閃いたように言い出す。

「お父さんが言ってたんだ、渚ちゃんの事」

『昨日…あー…あの人ね、……お父様が???』

紙に書いた文字はヨレヨレで汚くて最悪な感じ。でも少年は普通に、

「そーvお父さんの知り合いの人だったからさー挨拶に。因みに俺中崎一樹。15歳の高校1年生☆」

『そっか…私は功刀渚。同じ高校1年生だけど、何もわからないんだ』

シュンとしていると中崎サンは何かを袋からガサゴソと取り出し、ニコッと爽やかに笑った。その手にあったのは、

「コレ、足算ボードだょ」