「良兎?大丈夫?」


一人でそんなことを考えていると、

悠香が心配そうに話しかけた。


「えっ!?あ、大丈夫!」

「そう?」


うん、私は、大丈夫。

それより、

「あ、ねえねえ悠香。その、悠香の彼氏って、名前は?」


学校でモテる人、

って言っても私わかんないなぁ


「ああ、そういえば言ってなかったね。名前は境野尚生(さかの なお)だよ。」


さ、かの?なお?


「そうなんだ。でも、私知らないな」


「良兎が知ってたらビックリだよ」


「え?私そんなに相手のこと知らないかな?」


「うん。私も結構知らない人多いけど、あんたはなんか、特別知らなすぎ」


とくべつ!?


まあ、関わることが少ないからだよね

「私、関わる人が多ければちゃんと覚えるよ?」

「じゃあ関わることだね」


「それができたら苦労してません……」


……実を言うと、


私、

人見知りなんです。


小学生のとき悠香が友達になってくれなかったら今頃……

うわあああ

考えるだけでゾッとする……



悠香にはもう、感謝しかないから、


悠香の恋、全力で応援したい!


悠香本当に本当におめでとう。



うまくいくよう願ってるからね。