優風くんの家にお泊まりしてから週が明けて月曜日。
あの日、優風くんが私の頬にキ、キスを……
自分の席に座り、その日のことを思い出して一人で恥ずかしくなる。
「何一人で赤面してんの?」
目の前には登校してきたばかりの悠香。
「うわあっ!な、はい!?」
「良兎、顔すごい赤いよ」
「え!うそ、!?」
私また一人で赤面……
「後輩くんの家行って何かあったの~?」
うっ!
「……何故、そんなことをキクンデスカ?」
「ふふっ、それしかないでしょ?良兎が恥ずかしそうに赤面することなんて」
な、なんで!?
「なんでそーなるの!?」
「え?まさかあんた……そっか、いや別に」
な、なに!?
悠香どうしたの!?
「な、何!?私何かした!?」
「……したね。だけど、気づいてないならいいや」
ど、どどどういうこと!?
全くわからん!
「なになに!?気付いてないって!?」
「いいから、あんたは後輩くんのことでも考えて赤面してな」
カアアアア
それを聞いて何故か赤面してしまった私。
「な、なんで後輩くんで赤面なの、!?」
「なんでって、聞く前にもう赤面してるじゃん」
も、もういい!!
後輩くんで反応しないようにと、
赤面しないようにしよう……
「良兎~、前回の科学のノートちゃんと取れなかったから見せて」
ええ!?
意外だなぁ、
悠香がノート取り忘れることなんて今までなかったのに。
「あ、うん!全然いいよ」
悠香に科学のノートを渡すとありがと
と言って受け取った。
「珍しいね、悠香がノート取り忘れるなんて」
「そうだね。ノートちゃんと取れなかったことなんてなかったね」
「何かあったの?」
「……いや、特には」
え?
何か、今ためらったよね?
私に隠しごと?
そんな……
優風くんにも隠されて、
悠香にまで……
