「さみしーよー」


甘ったるい声で縋るように言ってくる。


「い、いや、寝てよ!」

「明日休みだし」

「休みでも寝てよ!」

「ん~、眠くない?」

「なんで疑問形!?」


「はぁ、わかった寝る」


そう言って目を瞑った優風くん。

「お、おやすみ~」

「ん」

顔を枕に押し付けたまま返事をした。



「あ、優風くん!」

「……なに?」

「体調もう大丈夫??」

「あー、うん。忘れてた」

「じゃあ大丈夫なんだね?」

「うん、……ありがと」


お礼を言ってくれるとなんか嬉しくなる。

優風くんに良かったと言ってニコッと微笑んだ。

「……、寝る」

「あ、おやすみ!」

私も眠りにつこうと目を閉じた、

そのとき


「……ん、えっ!」

「……」

「ゆう、くん??」

「……」

「い、今の、キ、ス……」


優風くんが私の頬にキスした。




「ゆ、優風くん!」

「……はやく、寝て」

「な、何で…」

「……おやすみ」



優風くんの謎がもっと深まってしまいました。


この日の夜は優風くんの行動の意味が全くわからず、

ドキドキしてあまり眠れなかった。