キミだけに届けたいもの




顔も、サラサラな髪も、性格も、相変わらず……


ほとんど変わってない。


ちょっと、昔よりバカになった気はするけど。



「はぁー……」



ため息が出る。



「勅先輩、起きろ」


さっきよりも強い口調で、大きい声で言った。


おまけに、


「パシッ」


デコピン。


「……いったぁ~」


「起きた?」


「わ、わあ!!原代くん!」


目を見開いて驚く。


「なに?」


「お、おはよう……」


「何呑気に。時間的にもうこんばんはだよ?」


それを聞いて更に目を見開く。


「え!?うそ、何時!?」


「7時、もう過ぎてる」


「ええ!?あ、どうしよう、お母さんに言ってない!」


やっぱりか。




……はぁ、



「……泊まる?」


「え?」


「泊まる?」


「と、トマル?」